2018/11/29 / 座談会
NTTドコモ コンシューマビジネス推進部
エージェントサービス 第一エージェントサービス担当
田川様(左) 主査 的場様(右)
こんにちは。エーアイ広報です。
先日、2018年5月に新しいAIエージェントサービスを開始した「my daiz™」のサービス担当のお二人、的場様と田川様にAITalk導入に関してのお話を聞いてきました。
AITalkのお話はもちろんですが、「my daiz」への想いをたくさんお伺いすることができたので、こちらでは、「my daiz」にフォーカスを置いてお伺いしたインタビューの内容をご紹介させていただきます。
■AITalk導入事例インタビューはこちらから:https://www.ai-j.jp/client/voice42/
AI)早速ですが、新たなエージェントサービスとして始まった「my daiz」の企画や開発の経緯を教えてください。
ドコモ) 2018年時点、NTTドコモのエージェントサービスは「iコンシェル」が10年目、「しゃべってコンシェル®」「しゃべってキャラ®」が6年目という節目を迎えました。AmazonのAlexaなどのAI(人工知能)を使った対話型サービスが流行し始めた2016年頃に、醸成されつつあったドコモのエージェントサービスもこの辺りで再度リニューアルに取り組む時期なのでは?と社内で話があがったことから、AIエージェント「my daiz」の検討がはじまりました。
AI)「my daiz」は今までの「しつじくん」「メイちゃん」とは見た目もコンセプトも大きく違うような印象を受けますが、キャラクターに関してはどのようなコンセプトなのですか?
ドコモ)「my daiz」を新しく作ることが決まり、これからのエージェントとはどういう存在であるべきなのかを再定義しました。
「しゃべってコンシェル」の話になるのですが、「しゃべってコンシェル」では有名なキャラクターや、人気の芸能人とおしゃべりができる世界がコンセプトになっており、これまで250キャラ以上の声をエーアイさんに作ってもらっています。これは重要な資産ですし、これからも継続して提供していきたいと思っています。
一方今回の「my daiz」では、「バディ」や「相棒」と呼ばれるような、お客様にずっと寄り添う存在になることを目指しました。my daizは2010年頃、スマホが擬人化して登場するドコモのCMがあったのですが、イメージとしてはまさにあれです。実生活の人間関係もそうだと思うのですが、「バディ」や「相棒」ってコロコロ変わるわけではないし、一度「バディ」や「相棒」になったらずっと一緒にいる存在ですよね。「my daiz」もお客様にずっと寄り添う存在を目指しています。
また、しゃべってコンシェルでは、ドコモが提供しているサービスをお客様に利用していただいてましたが、「my daiz」では「メンバー」と呼ばれるパートナー企業から提供される様々なサービスも自由に利用していただくことができます。この「メンバー」の構想は、現在ドコモがパートナー企業とともに新たな価値協創でビジネス拡大を目指す「+d(プラスディー)」の取り組みが活かされています。
お客様は自分の好きな選手を集めて、自分だけのオリジナルチームを作るように、「my daiz」でも好きな「メンバー」を集めて、生活をサポートしてくれる自分だけのチームを作ってもらいたいと思っています。
AI)今回人に近いリアルな音声合成を作りたいと依頼をいただいたと聞いています。実際3000文章を収録されたとか。人に近いリアルな音声合成にこだわった理由にはどのようなところがあったのですか?
ドコモ)「しゃべってキャラ」ではキャラクターの再現を目指していましたが、「my daiz」ではリアルな生活やコミュニケーションをデジタル上に再現したいという課題がありました。
リアルなコミュニケーションを実現するにあたって、音声合成もより人に近い声が必要だったのです。そこでエーアイさんにリアルな音声合成を作れないか?と相談したところ、エーアイさんからは「やれます。」とお返事をいただき、再びお願いすることになりました。
AI)人に近い音声を作るということで、話者選定に関してもかなりこだわったと思いますが、どのような声を目指していたのですか?
ドコモ)この話はキャラ設定とリンクしてくるのですが、そもそも対話型のエージェントサービスにキャラクターは必要なのか?という検討がありました。今までのしゃべってキャラの実績からキャラクターはいた方が喋りやすいということを実感していましたが、しつじくんやメイちゃんのようなキャラクター性が際立つものだと好き嫌いが分かれるというところも分かっていました。人それぞれに好き嫌いが出るキャラクターだと「my daiz」が目指す存在にはなれません。だから「my daiz」のキャラクターは、見ている人の気持ちが投影されやすいデザインを意識しました。
このような抽象度の高いキャラクターの声には、男性がいいのか、女性がいいのか?ということで複数の音声でテストをしました。男性の声はかなり違和感がありました。逆に女性の声でも、女性らしさが強いと好き嫌いが分かれるという結果が出ました。結果的には女性の声でも中性的な声を選ぶことで、キャラクター設定やデザインにも合致する声が実現できました。
AI)「my daiz」の音声、いかがですか?
ドコモ)AITalkのリアルな音声により、「my daiz」とのリアルなコミュニケーションが実現できました。こんなに人に近い声なんだ!と社内でも好評です。
AI)今後のサービス展開や、エーアイに期待することを教えてください。
ドコモ)現在は、百貨店様や自治体様など、大きな企業・団体様と連携させていただいていますが、将来的にはより実生活に近い企業様とも連携していきたいと考えています。例えば、近所のクリーニング屋さんや、かかりつけの歯医者さんなどの地域に根ざした企業様とも連携したいと考えています。また、お孫さんの声で簡単に合成音声を作成できて、遠方に住んでいる祖父母とmy daizを通したコミュニケーションができる世界も面白いと思っています。今後もエーアイさんにはよりリアルな音声の追求を一緒にご協力いただきたいと思っています。
AI)ありがとうございました。
「my daiz」の詳細は以下のmy daiz navi(マイデイズナビ)からご覧いただけます。NTTドコモ以外のキャリアからでも利用できるので、是非ダウンロードして「my daiz」とのリアルな生活をお楽しみください!
●my daiz navi(マイデイズナビ):https://www.mydaiz.jp/navi/index.html
※「my daiz」は、株式会社NTTドコモの商標です。