株主・投資家の皆様には、日頃より格別のご高配を賜り、厚く御礼申しあげます。
当社は、2003年、「音声技術で拓く21世紀の文化」を掲げスタートし、音声合成に特化して事業展開を行ってきました。2003年当時を思い起こすと、電話の自動応答にて、ロボット音声の音声合成が利用されている程度の時代でした。我々は、株主でもある株式会社国際電気通信技術研究所の技術をベースに、機械音ではなく、誰の声でも合成できる世界を目指し、音声合成のリーディングカンパニーとしてマーケットの開拓を行ってきました。その結果、防災分野で拡がり、スマートフォン、ロボットの普及に伴い、音声対話での利用が拡がり、コロナ禍においては、Eラーニングでの利用が拡がりました。また、電車の中、駅構内、車の中、オーディオブック、等々、音声合成は、身近な所で活用が拡がっています。更に、昨今のインバウンド需要の拡大に伴い、多言語音声合成が拡がってきている状況にあります。
皆様のご支援もあり、2018年6月に東京証券取引所マザーズ市場(現在のグロース市場)に上場しました。2021年4月には、「エーアイの10年後の姿」を策定し、成長を加速させる取組の中で、2023年9月にはコエステ株式会社を吸収合併し、そして、2024年10月には株式会社フュートレックを吸収合併しました。
今後は、音声合成から音声認識まで事業領域を拡げ、また、音声事業に加えてCRM事業を展開してまいります。
これを機に、新たなビジョンとして、「声とともに便利で楽しい未来を創造する。」を掲げました。「声」という言葉には、「音声」という意味に加えて、「お客様の声」という意味を込めています。
先行き不透明な「VUCA」の時代を走り抜け、多くのステークホルダーの皆様の期待に応え、持続可能な社会への貢献と持続的な企業価値向上を目指し、規模の拡大と収益性の向上、事業の多角化を進めてまいります。
株主・投資家の皆様におかれましては、引き続き一層のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
株式会社エーアイ 代表取締役社長 廣飯 伸一