AITalk導入の背景・導入サービスについて
– ご所属の部署・業務について教えてください。
澤田様:当社ではNTTグループ会社及び、一般企業様の研修開発、人材開発、コンサルティング業務といった領域を扱っています。研修開発はビジネス領域とテクニカル領域に分かれており、私たちのチームはテクニカル領域に関する研修開発をおこなっています。
– 今回AITalkをご利用いただいた研修教材や、教材制作に至った背景について教えてください。
澤田様:NTTデータグループの開発標準である「TERASOLUNA開発手順研修」のナレーション作成に「AITalk 声の職人」を利用しました。具体的なコースとしては3つありまして、「AP開発のためのTERASOLUNA開発手順基礎研修」、「システム基盤のためのTERASOLUNA開発手順基礎研修」、「TERASOLUNA ITサービス管理手順基礎研修」というコースになります。
研修開発の成果物としては、テキスト・演習・演習課題等があります。これまで情報セキュリティや個人情報管理といった全社教育的なIBT(Internet Based Testing)を扱うチームでは動画教材の制作に取り組んでいましたが、我々のテクニカル領域ではあまり扱っていませんでした。
しかし、3年程前よりコロナの影響により研修のオンライン化が一気に進み、研修室に講師と研修者を一度に集め実施していたこれまでの集合型の研修形式から、ビデオ会議ツールを活用したオンライン研修に転換しました。さらにオンライン研修だけではサポートしきれない部分、いつでもどこでも研修を視聴したいといったご要望もいただくようになり、この1年間程で動画教材の制作が増えてきている状態です。
– 動画制作の流れについて教えてください。
細野様:動画の制作方法についてはいくつかパターンがあります。パソコンの操作画面を映す動画では、講師の音声を収録し、Web会議ツールの録画機能でパソコンの操作画面の録画映像を編集で合わせています。知識をインプットする座学形式のものは、プロのナレーターに原稿を読み上げてもらい、収録した音声と作成したスライドを合わせています。編集ソフトを活用して自分たちだけで動画を作成する場合もあります。
AITalk導入前の課題・効果・導入の決め手
– 教材の音声作成について課題であったことを教えてください。
澤田様:AITalkを検討したきっかけは、当社の研修運営の部隊が他社様のイベントに参加した際、AITalkの紹介を受け、我々の研修開発チームも一緒に話を聞きませんかとお誘いいただいたのがスタートです。
その頃、人が登壇して説明するタイプの動画教材制作がちょうど完了したばかりでして、内容的にはとても分かりやすい教材が完成したのですが、例えば将来的に一部分を修正したい場合、このような制作方法だと難しいよねという話が出ていました。例えば3ヵ月や1年後、一部分だけを最新技術の内容に変更したい時、AITalkのような自動音声ソフトであれば対応も可能ではないかと、非常に興味を持ったことがきっかけです。
– それまではナレーション音声の差し替えや追加はどのようにしていましたか。
澤田様:例えば新人研修の動画を作成した際は、仕上げるまでは何度も編集しますが、仕上げたものは変更しないでしばらく利用していました。
– 音声合成に対するこれまでのイメージや、AITalkの音質に関してはどのようなご感想でしたか。
澤田様:以前、新人研修向けの説明資料を作成した際、無料で利用できる自動音声を活用したことがあったのですが、昔よりは随分音質がよく、内容が理解できないようなことはないねといった話をしたことがあります。今回AITalkの音声を初めて聞いたときは、音質の高さに驚きました。
– IT用語等の専門的な単語についての読み上げはいかがでしょうか。
澤田様:TERASOLUNAの開発手順教材の場合、そもそも「TERASOLUNA」がうまく読めないということや、開発手順を示す「〇〇処理定義」、「〇〇フロー」等、イントネーションに違和感があるものは実際にあり、苦労して修正しました。
– 操作性の感想についてお聞かせください。
葛西様:音声ソフトの扱いは初めてだったので、使い始めは単語登録機能も活用せず、原始的な方法で使っていましたが、単語登録の機能を教えていただいた辺りから、効率的な部分も増えてきて作業も進みやすくなったと感じています。
苦労した部分としては、単語登録をしていても、文章中にその単語に助詞がついてしまうと実際の文章の読み上げにうまく反映されないことがあったので、スペースを入れるなどの工夫が必要でした。同じく頭文字のみで登録している単語に関しても、助詞がついてしまうと文章中に読み方が反映されていない場合がありました。
小池様:初めて任されたときは触ってみて楽しいという気持ちがありました。いざ使ってみると、1個1個イントネーション変更の設定をするのは大変そうだなと思ったのですが、慣れてみると単語登録やフレーズ登録の機能を活用することにより、どんどん音声作成が楽になり、初めの頃の音声作成時間に対して、時間が短縮されていく点が便利だなと感じました。機能に関する要望の部分として、例えば「IT」だとアルファベット2文字のところ、カタカナに起こすと「アイティー」と伸ばす音も含めて5文字になるように、IT用語は実際の表記の文字より読み方が長くなることがあります。先日、読み方の文字数が多すぎて登録しきれないところがありまして、もう少し長い文字数まで登録できたらありがたいなと感じることがありました。
– AITalkの音声を耳にした方からのお声がありましたらお聞かせください。
澤田様:現在、作成した教材は社内のメンバーと有識者のみで確認している状況です。恐らく11月には実際の教材開発が完了し、その後様々な手続きとともに、我々のプラットフォーム上で動画の登録をおこない、受講者様が受講できるのは12月頃を予定しています。
社内関係者に公開した時には「これいいね。」と言ってもらえました。現在、開発納期まで時間もないために我々4人が優先的に声の職人を利用しているのですが、他の研修でもAITalkを使おうといったコメントや、音声のレベルが高いといったコメントが寄せられており、興味津々と言った感じでした。
今後の展開
– 今後の教材開発についての展開を教えてください。
澤田様:動画視聴に向いている研修、従来型の集合型でやった方がいい研修、それぞれあるかなと思っています。演習が多いものは講師に喋ってもらった方がいいと感じますし、今回AITalkを活用した開発手順のように、読み物形式で知識をインプットするタイプの研修はAITalkが向いているのではと考えているので、そういった研修についてはどんどん AITalkを利用したいと考えています。
また、研修教材そのものではないものの、研修に付随するアンケートやテストのやり方について、これまでテキストタイプのマニュアルを用意していたのですが、なかなか読まれていない様子でした。そこで、そういった手順もマイクロラーニングではないですけど、小さい単位の動画にして見てもらえるようにすることができたらと考えています。