こんにちは。Visionary技術統括のOです。
Visionaryの製品企画の話をして、ということで引っ張りだされてしまいました。
実は今回(2026年4月)リニューアルを遂げたVisionaryの製品企画をした者です。
リニューアルによってVisionaryはCRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)からCDP(Customer Data Platform:顧客データプラットフォーム)になりました…と言うと、もしかして大転換を遂げたと思われるかもしれません。
でも私はVisionaryという製品の持ち味自体は変わらないと思っていますし、なんならCDPという概念が後からVisionaryに追いついてきたんだと思います。
今日はVisionaryの歴史を振り返りつつ、ちょっぴりの悔しさと今後への希望を込めてVisionaryの製品企画についてお話したいと思います。
<目次>
1.「Visionaryは統合が得意です!」
2.時代の先を行く製品企画を立ち上げた、ところが
3.新生Visionaryはどうあるべきか?
4.Visionaryはここからスタート
1.「Visionaryは統合が得意です!」
もともと、Visionaryは顧客情報の統合をキーワードにした引き合いが多い製品でした。
ちょっと昔OtoO(Online to Offline)というのが流行りましたけど、要はネットを通してクーポンなりを配って、店舗で使ってほしいんですね。さらっと言いましたけど、普通のお店では店舗とECとでは顧客情報の作り方自体が違って実現がなかなか大変です。
でもVisionaryはカスタマイズ性の高さが売りの製品ですから、お客様と打合せをして、そういうご要望ならどっちの項目をどう生かして…ということをきめ細かに決めてあげられます。ピッタリのシステムも作ってあげられますし、データ移行もしてあげられます。もちろん都度都度費用が生じるのですが笑
それでもBtoC企業のお客様にとって、他ではできないような顧客情報の統合を達成できるのがVisionaryでした。「Visionaryは統合が得意です!」なんて営業担当が言ったりしてね。
CRM製品としては非常に早くから統合が強みだったので、メジャーではありませんが「知る人ぞ知る」みたいな立ち位置ではあったと自負しています。
2.時代の先を行く製品企画を立ち上げた、ところが
とはいえ、当時のVisionaryはフルカスタマイズが前提でした。
これはお客様にとっては非常にお金のかかる提案になってしまいますし、こちら側でも開発リソースがめちゃくちゃかかります。
そこでデータ統合ができるノンカスタマイズ製品、という現在のVisionaryに繋がる企画を立ち上げたのがなんと10年前。この時はがっちり時代の先を行く発想でした。
どうしてすぐに開発できなかったかというと、やっぱりフルカスタマイズのお客様の要望に応えながら新しい製品を作るのが大変だったからで……(という言い訳になってしまいますが…)。
そうこうしている間にCDPという概念が生まれて大きなサービスも出現しました。
モノを様々なチャネルで販売するのが当然の時代になってきましたから、もはや単純なCRMでは太刀打ちできません。CRMとしてVisionaryを使っているお客様が裏側の分析用にCDPも利用していたりして、ああお金が二重にかかっちゃうなあ、ひとつでやってあげたいなあと気を揉んだりしていました。
それも最初はCRMで集めたデータをCDPに流し込んでバッジ処理をするから、結局統合・分析できるのは1日後…みたいな世界でしたが、そのうちAPIを使ってぱっとフォームにデータが出せるようになりました。こうリアルタイム性を持ってくるとCDPがCRMのように振る舞えます。
やばいぞ、このままだと飲みこまれちゃうぞと思って開発にやっと火がつきました。発想自体はウチのほうが先に行ってたのに!という悔しさもありました。
3.新生Visionaryはどうあるべきか?
じゃあ改めてVisionaryをどんな製品にするか?
やっぱり「データ統合」は大きなテーマです。それも、まずはパッと導入できるようなノンカスタマイズのもの。BtoCのお客様ではほとんど必須のポイントとクーポンシステムも必要です。
それとは別に、ずっとBtoC企業のお客様に関わっていてつくづく思ったことが…「お客様はワガママ」ということでした笑。これはちょっと語弊がありますが、つまり標準機能だけではなかなか満足いただけないということです。
飲食店チェーンでもアパレルでも、他社との差別化のために複雑なポイント制度だとか、ちょっと実現に開発が必要なキャンペーンだとか、そういうものを殆ど必ず要望されます。
そうなるとどうしても個別の開発が必要になりますから、「拡張性=カスタマイズ性」もないとBtoCのお客様にとって結局は役立つものにならないだろうと思いました。
というわけで、「ノンカスタマイズ製品として導入できるけど、いつでもカスタマイズできるCDP」がVisionaryの目指すところになりました。
もともとVisionaryはマイクロサービスという細かいシステム(顧客管理、とかポイント管理、とか)をつなぎ合わせて1つにする構造をとっています。
でっかい箱をドンと作って中身を入れるんじゃなくて、小さい箱をくっつけて作ってるから、中身に応じて任意の箱だけを大きくしたり入れ替えたりできる…と言ったらイメージできるでしょうか。拡張しやすく、高負荷にも耐えうるつくりです。
高負荷というのは、アプリやECサイトを持っているお客様だと、瞬間的にすごいアクセスになることがあります。普通サーバーダウン、キャンペーン期間なのにアクセスできません!ということになっちゃいますが、マイクロサービスならサーバー増築なんてことはせず、インフラを(たとえば)2から3にするだけでぱっと増やせます。突然の高負荷にも対応しやすいんです。
いわゆる「CDP」としては後発になりましたが、発想自体はCDP的、かつ拡張性を持った製品としてVisionaryはこれまでずっとやってきたと思います。
4.Visionaryはここからスタート
新生Visionaryはこの4月にやっとサービスインしました。
製品としては出たばかりで、お客様の評価もこれからです。
でも私たちにはこれまでのVisionaryと培ってきた経験がありますから、そんなに臆してはいません。これまでの強みを持って、きっとお客様の役に立つ製品だと思ってCDP領域に入っていくつもりです。まだまだやりたいこともたくさんある。構想10年、ここからスタートという気持ちでいます。
