導入製品もしくはサービスについて
広報動画や教材のナレーション作成として「AITalk 声の職人」「AITalk International」を導入しました。現時点では、大学の新入生歓迎会の様子を動画にしたものや、学生向けの情報セキュリティ教育教材のナレーションを作成しています。
動画の作成方法については予算や部署によって様々ですが、広報部門では動画編集ソフトを利用しており、声の職人で作成したナレーション音声を編集ソフトで入れています。情報セキュリティ教材の方は、もともと字幕までできていた動画へ音声を合わせ直していると聞いています。
AITalk導入の背景
どのような課題や問題があったのですか?
大学が推進するダイバーシティ(多様性)の観点から、耳が不自由な方でも情報を受け取ることができるように、動画に字幕やナレーションを入れた方が分かりやすいと考えていました。また、昨今動画を作ることが増えていましたが、ナレーションはついていないものが多く、ただ見ているだけの動画よりもナレーションがあった方がより伝わりやすいのではと考えていました。
ナレーション作成にあたってはプロのナレーターに頼むという計画もありました。しかし作成の過程でどうしても内容の修正が必要になることがあり、そうした場合、プロに頼むと修正の度に毎回作り直すことになるので、後々の修正が難しくなるということがありました。
導入による効果について
機械音声であってもプロと遜色ない音質のナレーションを作成できました。当初は学内でも機械音声に懐疑的で、プロのナレーターでないと品質的に満足ではないという声も多かったのですが、見本として作った動画を視聴してもらうと、「これはいいね」と好意的な意見に変わっていきました。
声の職人の操作性に関しては、私自身がもともと使っていた個人向けの「かんたん!AITalk」にはない、アクセントの変更や感情表現、部分部分でのスピード調整ができる機能が便利だと感じています。大学特有の特殊な読み方などは想定していない読み方をすることもあるので、辞書の登録機能を活用し想定通りの読み方が設定できています。「かんたん!AITalk」では単語の文字の間にスペースを入れるなどの工夫でアクセントを変更することもありましたので、これは便利です。
AITalk導入の決め手
音声合成技術については、昔から知っていたものの音質に満足がいくものではないと思っていましたが、以前たまたま個人的に作成した動画で、個人向け製品「かんたん!AITalk」を利用することがあり、これは音質的には違和感がありませんでした。そして今回、大学にてナレーション作成ツールを選定するにあたり、このAITalkを思い出し、法人向け製品があることを知ったのが問い合わせのきっかけとなりました。
プロに頼む場合に発生する様々な問題についても、機械音声の方が、むしろ自由に差し替えもきくため、導入を決めました。
購入に至っては、私自身が「かんたん!AITalk」を利用していたので、最初からAITalkの購入を考えていましたが、ソフトを活用しそうな情報セキュリティ部門や、国際系の他部署へも意見を聞きました。他部署では、既に他社の音声合成製品を利用しているとのことでしたが、「AITalk 声の職人」と「AITalk International」をそれぞれの既存利用製品で比較してもらったところ、AITalkの音質の方がよいという評価になったので導入することができました。
今後の展開について
コロナ禍ではオープンキャンパスができなかったこともあり、大学の紹介動画や、写真でキャンパス内を360度見渡せるキャンパスツアーをWebサイト上で公開しています。導入当初の予定では、キャンパスツアーの写真を使いながら学内のメインスポットの紹介動画を作り、ナレーションをつけたいとい考えていましたが、学生が既に作成してくれたので、今後は各学部の紹介動画を作成していく予定です。