導入製品もしくはサービスについて
社内の研修教材のナレーション音声作成に「AITalk 声プラス」を、IVR音声の作成に「AITalk 声の職人」を利用しています。
研修教材では「AITalk 声プラス」を利用して講師が喋っていたパートをナレーション化し、完成したスライドの動画バージョンをマイクロラーニング的に利用しています。AITalkの「のぞみ」と「せいじ」の話者を利用していますが、「のぞみ」は爽やかでとても自然な音声のため、IVRのアナウンスや業務研修教材のナレーションに、「せいじ」は落ち着いた説得力のある音声のため、会社概要説明などのナレーションにと、コンテンツの性質にあわせて使い分けています。
IVRについては、電話によるお問い合わせ時にお客様を迅速に対象製品やサービスの窓口へ繋げるためのアナウンス、加えてオペレーターに対してどの回線から入ってきたものかを伝える、交換機機能の「ささやき」アナウンスの作成に使用しています。「AITalk 声の職人」で音声を200個ほど作成しました。
AITalk導入の背景
どのような課題や問題があったのですか?
2019 年の新型コロナ第一波において、これまでの研修のやり方を対面から遠隔によるオンライン研修に切り替える必要に迫られ、講師がオンラインで 研修する以外に補助教材を含めたセルフ学習ができる手段を検討していました。また、コールセンターの規模も拡大しており、人を介した研修では教える内容の品質劣化や、伝わりづらいという課題もあったので、教材として標準化したいということもありました。
IVR音声については、以前はガイダンス音声を変更する度に、社内の特定の担当者が会議室で直接交換機に吹き込む作業をおこなっていました。収録した音声を2つ3つ組み合わせて1つのガイダンスを作ることもあるので、声を変えることもできず、十数年にわたり1人の専任担当者のみで対応していました。担当者がリモートワーク中であっても、災害やトラブルなど緊急のアナウンス変更時には急遽出社が必要になる体制に、リスクと非効率さを感じていました。
導入による効果について
教材コンテンツ作成にAITalkのナレーション音声を利用することにより、従来、講師が対面講義型で実施していた研修のセルフ学習化が実現しました。それにより、講師の個人差による質のバラツキを抑制し、また、受講生が何度でも復習できるようになりました。IVR音声についても、ガイダンス音声変更の度に担当者が出社して収録することもなく、在宅で同じ音声を作成することができました。ある社内イベントでAITalk「のぞみ」の音声を初めて紹介した際、合成音声と種明かしせずに喋らせてみたのですが、新入社員と間違われるほどでした。また、IVR音声についてもAITalkに変更してから1か月ほどモニタリングしていましたが、クレームもなく、社内外で自然な音声であると受け入れられているようです。
「声の職人」はユーザビリティが優れているので、マニュアルを見なくても簡単に音声が作成でき、社内用語や専門用語などの調整もしやすいと感じています。調整なしの初期値の段階でも、ある程度自然なナレーションが合成できます。
「声プラス」に関しては、ナレーションにしたいテキストをノート部分に入れておくと、そのテキストを読み込んで音声にできる点が便利です。また、音声をある程度途中まで作成した後にポーズの長さ変更等の調整が必要になった場合、一つ一つ修正するのではなく、それまで作成した音声の一括変更ができる「選択した音声の設定ですべて再作成」の機能を利用することにより、作成効率が上がっています。
AITalk導入の決め手
コロナ禍で研修のやり方を見直していたとき、教育研修会社主催の、オンライン研修の今後に関するセミナーに参加し、オンライン研修に便利なツールの一つとしてAITalkの紹介を受けました。PowerPointの教材にナレーションをつけて、セルフ学習の形が作れるのではと考え、そこからエーアイのHPでデモを試したり、エーアイのWebセミナーにも参加したりして社内稟議のための情報収集を進めていきました。もちろんフリーソフトなども含めた他社製品も比較しましたが、音質の面で自然な音声である点、ソフトの操作性が優れている点でAITalkに決め、最終的には情報システム部門へもセキュリティ面で問題がないことを判断してもらい、導入を決定しました。
今後の展開について
「声プラス」については、引き続き研修教材に利用していきます。現在4~5人で利用していますが、今後は同時利用ではないにせよ20~30名で利用する可能性もあります。当社もリモートワークを進めており、セキュリティ面や多人数で利用することを考慮した運用として、サーバー上に「声プラス」を置き、VPN接続で利用できる方法があれば嬉しいなと考えています。
「声の職人」については、IVR音声作成をメインで利用しているので、今後は、災害・トラブルや、業務イベントなどによるアナウンス変更の必要が生じた際のマイナーメンテナンスに随時使用していきます。
また展開というか要望になりますが、今は男性1名女性1名の声によるかけあいで教材を作成していますが、幅広い分野で講座を展開していることもあり、受講対象者や、コンテンツの内容に合わせた話者を選択したいと思うこともあります。そのため、短期間で話者が利用できるオプションがあると嬉しいです。