導入製品もしくはサービスについて
「ツムラ漢方バーチャルMR」「AI-Detail」について詳しくご紹介お願いします。
【木村情報技術様】
今回は、「AI-Detail」をカスタマイズし、ツムラ様がオウンドサイト上で医療関係者向けに自社の漢方情報を提供する「ツムラ漢方バーチャルMR」を開発しました。「ツムラ漢方バーチャルMR」では、バーチャルMRのアバターを登場させる等のカスタマイズをおこなっており、説明ナレーションにはAITalk WebAPIを導入しました。
「AI-Detail」は、PowerPointスライド資料と説明ナレーション用のテキストを登録すると、AI音声で自動的にプレゼンができるシステムで、製薬会社様等でのプロモーションとして医薬品情報を医療関係者向けに提供することを目的に導入いただいています。PowerPointスライドとナレーション用のテキストを準備するだけなので、一般的な説明用の動画撮影を行った場合と比較して、費用・作成期間共に抑えることが可能です。また、製薬会社様でよくある、添付文書(医療用医薬品に同梱される使用上の注意や重要事項等の説明)の内容に変更があり、医療関係者への説明コンテンツへも内容に連動した変更を加えなければならないとしても、動画ですと一から撮影し直しといったこともありますが、「AI-Detail」だと変更したいスライドとナレーションを修正するだけといったメリットがあります。

●「AI-Detail」製品ページ(木村情報技術サイト):https://www.k-idea.jp/product/ai-detail/
開発の背景を教えてください。
【木村情報技術様】
コロナ禍で製薬会社様のMRの方が病院への訪問機会が減少しており、業界全体でもMRの数が減少している状況です。そういった背景から、これまでMRがカバーしていたが手の届かくなってしまった範囲をデジタルで補完する目的で「AI-Detail」を開発しました。
ツムラ様が「ツムラ漢方バーチャルMR」をスタートした経緯をお聞かせください。
【ツムラ様】
社内でDXの取り組みを推進しており、デジタルを使った営業活動へも取り組んでいます。例えば、コロナ禍でMRが病院への訪問機会が減少している中、Webミーティングツールを活用した15分程度の説明会の開催や、医薬品情報の説明動画を撮影し、視聴していただくという取り組みは既に実施しています。また、情報提供の手段に関してはコロナに関係なく、対面やIT活用等、様々なチャネルを求められていることは間違いないので、そういった様々なニーズを揃えていくために「ツムラ漢方バーチャルMR」の提供を開始しました。
AITalk導入の背景
「ツムラ漢方バーチャルMR」「AI-Detail」の音声に関して、どのような課題や問題があったのですか?
【木村情報技術様】
以前は他社の音声合成技術を採用しており、木村情報技術として、より人間らしい親近感を持っていただけるような音声を探していたところAITalkを見つけ、製薬企業各社様のニーズに答えるため「AI-Detail」のオプションとしてAITalkを提示しようと考えていました。
また、今回のツムラ様の事例でいうと、ツムラ様からのオーダーとして「AI-Detail」に標準搭載ではない、人間らしいアバターを男女1名ずつ起用したい、というご要望をいただいており、そのアバターに合うリアルな音声合成を必要としていました。
ツムラ様ではリアルなアバターを求められたという所にどういった理由があったのでしょうか?
【ツムラ様】
これまでも医師が説明する様子を撮影した動画の提供は実施していました。今回の「ツムラ漢方バーチャルMR」を始めるにあたり、視聴する先生方により親近感を持って説明を見ていただきたいという想いがあり、ナレーションだけではなくキャラクターを起用する案がありました。また、他社では2Dアニメ調のキャラクターをアバターとして起用している事例があり、違いを出し、見ていただく方に「さすがツムラさんですね」といった印象を持っていただくために、リアルな画像リアルな音声が必要だと考えました。
AITalk導入による効果についてお聞かせください。
【木村情報技術様】
AITalkを導入することにより、「ツムラ漢方バーチャルMR」の説明音声を人に近い音声合成で実現できました。導入後もリファレンスやサポート体制が整備されており、エーアイの営業担当経由で開発担当者とのスムーズな連絡やり取りができたので、当社の疑問点がすぐ解決した所も非常に助かりました。
ツムラ様ではAITalkの音声をどのようにご評価いただいておりますでしょうか。
【ツムラ様】
完全とまではいきませんが、ある程度に人に近い音声であると感じています。読み方に違和感がある所でも、すぐに微調整ができるため翌日には改善されていて、スピード感のある修正は動画撮影では難しいので、音声合成のメリットだと感じています。まだ先生方の閲覧数は少ないですが、アバター・音声共に日に日に愛着が湧いています。
「AI-Detail」へのAITalk導入の決め手を教えてください。
【木村情報技術様】
「AI-Detail」との連携面では、APIが提供されている点、変換した音声データを保存できる点が決め手となりました。日本語の音声品質については、イントネーション調整ができる点に加え、料金体系も含めた他社の音声合成サービスとの比較により、日本語の読み上げに関してはAITalkが強いという判断となりました。また、日本語話者が豊富に提供されているため、ツムラ様からのご要望にあった男女1名ずつの声の提供が満たせる点も決め手となりました。
今後の展開について
「ツムラ漢方バーチャルMR」についての今後の展開をお聞かせください。
【ツムラ様】
今後は製品情報の説明コンテンツを順次増やし、医療関係者へ発信していきたいと考えています。アバターや音声もよりリアルに進化していただきたいと期待しています。
「AI-Detail」についての今後の展開をお聞かせください。
【木村情報技術様】
やはり製薬会社様からの意見として、機械的な音声合成だと受け入れられないという所があるので、今後も音声のオプションとしてAITalkをお客様にご案内していければと考えています。
また要望としてですが、現状、製品名の読み方の登録をAICloud管理画面上で個別に対応しなければならない点があるので、それを「AI-Detail」上で完結できるように、辞書登録APIを提供いただけると嬉しいです。漢方や医薬品の読み方についても登録が必要だったので、正確に読み上げてもらえればと期待しています。