導入製品もしくはサービスについて
HR推進部内の、人事給与BPOサービス「PROSRV(プロサーブ)」のサポートチームにおいて、既存顧客向け「PROSRV」の操作理解を目的としたサポート動画のナレーション作成にAITalk 声の職人を利用しています。PowerPointのスライドへ、声の職人で作成した音声をアニメーションと同じように組み込んで動画を作成しています。場合によっては、1時間程度の長いスパンのものも場合によっては作りますが、基本的にはお客様に気軽に見てもらえるように数分~10分程度のものを作成しています。その他HR推進部以外でも、声の職人は様々な部署で横断的に利用しています。 「PROSRV」は、クラウド型の人事給与システムである「PROSRV on Cloud」を軸として、年次ピーク性のある「年末調整事務」「地方税年度更新事務」を代行する「スポット事務サービス」、従業員様の対応を含めた給与業務をトータルで代行する「月例事務サービス」の3つのサービスをご提供し、お客様の課題に合わせてご提案しています。 「PROSRV」は当社が設立当初より50年以上提供する主力製品です。提供開始当初より給与計算から振込までの作業を丸ごと請け負っていましたが、現在でも、人事・給与部門の作業負荷軽減に貢献するため、人事給与システム提供に止まらない業務自体の代行、操作説明会の実施や説明動画の提供等の導入後の手厚いサポートを強みとしています。10年、20年、中には30年に渡る長期利用ユーザーもいらっしゃいます。
●人事給与BPOサービス PROSRV(プロサーブ)製品サイト:https://www.dcs.co.jp/solution/bpo/
AITalk導入の背景
どのような課題や問題があったのですか?
コロナ前までの「PROSRV」の操作説明に関しては、お客様先への個別訪問や、自社での相談会といった、対面形式による説明会をおこなっておりました。好評だったものの、コロナ禍では対面形式での操作説明会が実施できず、以前より提供していたPDFマニュアルをもとに、ドキュメントや図だけでは伝わりづらい部分などを実際に操作して説明する動画へすることで、よりスムーズにご理解いただけるマニュアル動画の作成に取り組み始めました。 動画作成に取り組み始めた当初は、操作画面を撮影した動画に担当者の声を吹き込むというやり方で作成していましたが、一度声を入れてしまうと、その後担当者の声を変えられないため、属人化してしまうという問題がありました。 また、声の吹き込みの録音では、マイクの性能や周囲の音にも気を配る必要があり、非常に苦労していました。
導入による効果について
音声合成ナレーションによる動画作成により、特定の担当者の声に依存することなく動画作成が実現できました。一度作成した動画も、ナレーションが音声合成なら担当者がいなくなった場合も永続的に利用できますし、動画に一部変更が必要な場合でも、担当者の異動や退職といった声の心配をせず、音声を差し替えることができます。 声の職人の操作感についても難しくなく、感覚的に使えています。給与システムに関する業界特有の用語や、当社独自の言い方についても必要に応じてイントネーションを変えて読ませることもありますが、ある程度は自然によみ上げます。「協会けんぽ管掌」や、「社会保険情報変更」等は調整なしで正しく読み上げており、完全に人と同じとまではいきませんが、こんなに上手に読み上げるのかと思うほどにナチュラルで問題なく聞き取れると感じています。 一方、人間の声が品質的には一番というということや、読み上げソフトを利用するよりも自分たちで読んだ方が作業スピードとしては速いという部分も事実としてあります。しかし、動画のメンテナンスや、社内メンバーの異動や退職といった、組織としての将来的な問題を考えると読み上げソフトを導入することは非常に重要だと考えています。
AITalk導入の決め手
音声合成導入にあたり、最初にニーズが出た部署からエーアイを含めた複数の音声合成企業が検討に上がり、広報部で取りまとめ、社内の人間の声も含めて比較検討しました。候補企業の中には音声合成では有名企業もいましたが、お客様に提供するという点を考慮するとAITalkがよいということになりました。フリーソフトも候補にあったので、費用面ではAITalkは決して優位というわけではなかったのですが、当社がとりわけセキュリティに厳しい企業でもあり、音声をアップロード・ダウンロードして利用するクラウドサービス導入のハードルが高いということから、PCインストール版があるAITalkを導入したことも決め手の一つです。
今後の展開について
声の職人導入以前にも既に100を超える動画を作成していましたが、今後はこの動画の音声を声の職人で作成したナレーションに順次置き換えていく予定です。 また、活用の幅を広げたいとも思っており、IVRの音声にも検討しています。お客様からのお問合せに関しては電話・メール・HPフォーム等様々なチャネルを用意しており、電話でのお問合せも多くあります。電話問い合わせに関しては、IVRを使って問い合わせ内容を振り分けているため、その応答音声作成の利用も検討してきたいと考えています。現在は自分で録音した音声を、IVRで一般的に対応している8kHz μ-Lawの形式に少し苦労しながら変換しているので、この形式で出力可能な声の職人の活用を将来的に検討してきたいです。そういった面で、エーアイには活用方法や、作成効率の向上案といった提案も今後期待しています。