AITalk導入の背景
– どのような課題や問題があったのですか?
「Secual Cam Ady」の発話音声には、予め用意したシナリオで音声収録することも想定していましたが、全てのシナリオを音声収録するための初期費用が発生するということがあり、音声合成を利用し、費用面でのスモールスタートができないかと考えていました。
また、「Secual Cam Ady」は監視カメラというよりも、まるで家が目・鼻・口を持ち、神経が通ったかのように情報を収集し、ユーザーと親しみを持ってコミュニケーションができる製品を目指していたので、コミュニケーションの面において声は重要な要素だと考えていました。さらに「Secual Cam Ady」には、実在する人物をモデルにしているので、そのモデルからイメージしている声を利用したいと思っていました。
AITalk導入による効果について
AITalk® WebAPIの連携により、「Secual Cam Ady」の AI(人工知能技術)が生成したテキストデータを自動音声化し、音声収録の費用を抑えたスモールスタートができました。また、17名のAITalk標準話者ラインナップから「のぞみ」を利用することで、イメージに近い声での発話も実現できました。
– AITalk導入の決め手を教えてください。
さらに、セキュリティ製品に音声による付加価値を提供したい当社と、スマートスピーカー事業の展開を推進するエーアイが共同展開することでシナジー効果を生み出せると考え、それが両社の資本業務提携という形で実現し、「Secual Cam Ady」へのAITalk WebAPI連携にも繋がりました。
今後の展開について
既に進行中の住宅地への導入は、2019年の夏から本格稼働を予定しています。その他にも様々な企業様との実証実験も予定しています。現在は住宅地への導入によりスマートタウン事業を推進していますが、セキュリティシステムが必要な場面において、カメラの目で見て、状況をユーザーに話しかけることは住宅以外にも考えられるので、今後は会社の受付に設置して窓口業務の無人化や、マンションなどの集合住宅に管理人やコンシェルジュの業務負担の軽減化の側面を持ったセキュリティ事業の展開も考えています。
Secual Cam Adyについて
「Secual Cam Ady」は、AI・音声応答機能搭載のセキュリティカメラです。AI音声対話機能を搭載した「コミュニケーション・カメラ」であり、高性能顔認識エンジンによる認識結果を元に、来訪者に応じた会話内容を自律的に生成することで、住宅等の建物や部屋の出入口での不審者に対する自発的な声掛けや、鍵の開閉・セキュリティON/OFF等の操作を家族のみに限定するといった機能を提供します。また、建物や部屋の出入り人数、回数、男女・年齢推定情報といったデータの収集も可能です。