キャラクターのイメージに合う声優さんの声で、音声合成による会話システムを開発することができました

AITalk導入の背景

どのような課題や問題があったのですか？

「Prhythm☆StellA」は、ARやVR等の技術を活用した新事業の立ち上げとして始動し、ホログラム技術を活用したバーチャルキャラクターに行き着きました。キャラクターを3Dで映し出すホログラム技術とAIを活用した会話システムとの融合により、バーチャルでありながらもキャラクターをより身近に感じ、会えるだけじゃない、会ってゆっくり会話ができる、日本初の常設型会話体験施設の実現を目指すことになりました。
将来的に自由な会話を実現するには、予め収録した音声で会話を網羅するのは難しく、音声合成を利用したいと思っていました。
また、「Prhythm☆StellA」はアイドルグループなので、会いたい、お喋りしたいと思わせる魅力的なキャラクターイメージにぴったりな声による音声合成が必要でした。
また、「Prhythm☆StellA」のライブでは、声優さんによる生の歌声を利用しているので、歌声と音声合成のギャップで違和感が発生しないかという点を懸念していました。

AITalk導入による効果について

「AITalk® CustomVoice®」により、キャラクターのイメージに合う声優さんの声で、音声合成による会話システムを開発することができました。
現在は、AITalk® SDKに付属のAITalk® 声の職人®により、予め会話音声を作成し、システムに組み込んで利用していますが、声の職人のイントネーション調整機能などを使って音声を調整しながら作成することで、ホログラムキャラクターの動きや感情に合わせた音声合成を表現でき、懸念していたライブ時の歌声とのギャップも感じられず、自然な会話体験を実現できたと感じています。
先行体験で来場されたお客様の中には音声合成に馴染みのある層が多く、音声合成に気づく方も多かったのですが、音声に関しては概ね好評でした。実は「クナト」の音声は同じ声優さんで1度再収録をした声による音声合成辞書を利用していますが、2度目に収録した声がキャラクターのイメージとばっちりはまり、音声にこだわってよかったと感じています。

AITalk導入の決め手を教えてください。

自由な会話システムの将来的な実現のために、リアルタイムで音声を生成できる音声合成技術が必須だと思っていました。声に関しては、VOICEROIDの声をイメージしていたので、VOICEROIDの開発会社を検索し、エーアイに依頼することにしました。

今後の展開について

現在の会話音声は、主に「AITalk® 声の職人®」で固定音声を作成しているので、今後は「AITalk® SDK」もフル活用し、リアルタイム音声合成も活用しながら、より自由度の高い会話体験を目指したいと思っています。
また、現在は新型コロナウイルス感染症の予防対策のため、ライブは通常よりも少人数で実施していますが、会話体験は完全個室でできるので、是非多くの方にご来店いただければと思っています。

導入製品もしくはサービスについて

「Prhythm☆StellA（プリズムステラ）」は、2020年夏に本格稼働予定の、3Dホログラムキャラクターの「クナト」「ミヅハ」「でんこ」によるバーチャルライブや、AI音声認識を駆使した会話が体験できる新感覚エンターテイメント施設です。「クナト」「ミヅハ」「でんこ」は、信仰心が少ないこの世界では、ほとんど力を使えない女神ですが、アイドルグループ「Prhythm☆StellA」を結成し、アイドル活動をする中で多くのお客さんと出会うことにより、”プラーナ”（信仰の力）を得るというストーリーのもと誕生しました。
施設では「Prhythm☆StellA」の等身大映像によるライブを楽しんだ後、推しキャラクターを選び、個室で1対1の会話が体験できます。体験システムには「AITalk® SDK」と、「AITalk® CustomVoice®」を導入し、ユーザーが話しかける内容に対して、「クナト」「でんこ」「ミヅハ」の音声合成によるお喋りが実現しました。体験では、登録した自分の名前を呼んでもらうことや、AI技術で会話内容を蓄積しながら、よりパーソナルな会話ができるようになるので、来店を重ねるごとにキャラクターとの仲を深めていくことができます。

●Prhythm☆StellA公式HP：https://p-stella.jp/
●場所：東京都豊島区東池袋1-30-6セイコーサンシャインビル12　9階
※本施設の利用はWEB予約制となります。
●公式Twitter：@PrhythmStellA