お客様事例

これまでもデジタル教材では、先生が隣で授業をしているかのようなフルボイス化を目指していましたが、 今回AITalkを導入することで初めて実現できました

Company

株式会社ベネッセコーポレーション

Interviewee

中学生商品部
大沢 拓也様

この事例のポイント

導入の目的

  • 『デジタルチャレンジ』で授業を担当する先生のナレーション作成機能として

導入前の課題

  • 音声収録において社員の拘束時間が負担となっていた
  • 教科書改訂の年度に当たり、制作総量が非常に多いことが課題になっていた
  • 追加収録や修正がしにくいという点においてスピード感が課題となっていた

導入効果

  • 工数と費用を抑えた上で従来の方法ではできなかった収録量を教材へ落とし込むことができた
  • 追加収録や修正のしにくさを解決し無理なく低コストで音声をつけることができた

インタビュー

AITalk導入の背景

– ATalk導入以前、どのようにして音声を制作していたのですか?

 一般的な方法ではあるかと思いますが、これまではスタジオでの音声収録をおこなっていました。動画や音声制作会社様へ音声作成依頼をかけ、収録用のスタジオを押さえていただき、決められた日に声優さんや当社の関係者等の全員がスタジオへ集まって収録するという流れです。当然その場では完成せず、教材に入れ込めるように加工した上で納品いただくので、収録から納品まで少し時間がかかるということもありました。

– どのような課題や問題があったのですか?

 一つ目は、音声収録時に立ち会いが必要になるため、社員の拘束時間が負担となっていました。加えて収録日までの間、集合時間や場所、収録内容や方法等の詳細を制作会社様と検討する必要もあるため、調整にかかる時間も発生します。
 二つ目は制作量の問題です。新課程の教科書対応をする年度であるため、制作する総量が一時的に非常に多くなり、講義の中に音声をつけたい場所も考慮していくと、従来の方法では必要なものを全て制作しきるのが困難でした。制作総量が多いことは制作コストの問題にもつながっていました。
 そして立会いの面とコスト面における課題は、追加収録がしにくいという点においても問題となりました。特に当社の場合は中学生向けの教材を扱っていることもあり、修正箇所は細かい点でも必ず迅速に対応をしなくてはならず、従来の方法ではスピード感の部分にも課題がありました。

AITalk導入による効果について

 一番の効果は、予定していた費用の範囲で従来の方法ではできなかった収録量を教材へ落とし込むことができた点です。これまでもデジタル教材では、先生が隣で授業をしているかのようなフルボイス化を目指していましたが、今回AITalkを導入することで初めて実現できました。
 そして、課題として挙げていた追加収録のしにくさを解決できた点でも大きな効果となりました。現在も中学生向けの学習コンテンツを作成中ですが、引き続き無理なく音声をつけることが実現できています。
 また、これは導入検討時には想定していなかったことですが、2020年の導入直後、コロナ禍の影響が当社にも直撃し、テレワークが施行されました。しかし在宅勤務下においても滞りなく高品質の音声を制作できたことは思ってもみなかった効果となりました。


– AITalk導入の決め手を教えてください。

 事前に試した声の職人の評価版で、これは使えると分かったのが決め手です。私も音声の専門的な知識があるわけではありませんが、すぐに音声作成ができる操作画面になっていましたし、サンプルで作成したAITalk標準話者「のぞみ」の合成音声を教材に当ててみても、品質に満足がいくものでした。
 また、CustomVoiceを使ってベネッセ独自の音声を作った点に関してですが、「進研ゼミ」は各教科において先生のキャラクター性を非常に大事にしており、独自の先生を作り上げたいという思いがありました。各先生のキャラクターに合う声優さんを選定し、そのキャラクターに合った演技で収録するということで、「進研ゼミ」だけの音声を作りたいというところから採用しました。お陰様で「進研ゼミ」独自の世界を作ることができたと感じています。さらに、授業を進める教材以外にもお楽しみコンテンツを用意しておりまして、そちらは実際の声優さんの生の声で作っていますので、教材とお楽しみコンテンツを同じ声で作成できる点においても、独自の音声合成を作ることを選択しました。

導入製品もしくはサービスについて

 「進研ゼミ 中学講座」が2021年4月より展開する、中学1・2年生向けのタブレット学習を中心とした学習教材『デジタルチャレンジ』の講義パートでは、まるで目の前で授業をしてくれているかのように先生が優しく問いかけながら学習が進みます。先生と一緒に課題を発見し、それを解決していくことで、中学で学習する内容の要点を身に付けることができます。

 今回、『デジタルチャレンジ』内で数学・国語・理科・社会の先生の声に起用された声優さんの声から、「AITalk CustomVoice」による音声合成辞書を作成し、ナレーション作成ソフト「AITalk 声の職人 パッケージ版」により、各先生の合成音声で教材ナレーションの作成をおこなっています。
●進研ゼミ中学講座公式サイト:https://chu.benesse.co.jp/


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この記事は2021年8月時点のものです。

株式会社ベネッセコーポレーション

 一人ひとりの「よく生きる」の実現に向けて、生涯にわたって向上意欲と課題解決を支援し続けることが、ベネッセグループの理念であり、事業活動の根幹です。教育・介護をはじめ人々の一生を支える5つの事業においてさまざまなサービスを提供することで、一人ひとりの夢や理想に寄り添い、その実現を支える大きな力になることを目指しています。

●株式会社ベネッセコーポレーションHP:https://www.benesse.co.jp/

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