インバウンド対応で音声ガイドを導入するメリットとは?

2024/06/03 / 社内業務効率化

日本を訪れる外国人観光客が増加している今、言語の壁は大きな課題となっています。

この問題に対処し、観光体験を向上させるために、多言語対応の音声ガイドの導入が注目されています。

本記事では、音声ガイドがインバウンド対策として有効な理由を詳しく解説します。

外国人観光客が日本に来て不便と思うこと

外国人観光客が日本を訪れる際には、多くの魅力を感じる一方で、いくつかの不便も経験しています。

訪日旅行情報サイト「GOOD LUCK TRIP(好運日本行)」のアンケートを基に、外国人観光客が「訪日中に困ったこと(=不便に思うこと)」を紹介します。

アンケートの結果は、以下のような結果になりました。


1位:Wi-Fi環境
2位:施設等のスタッフとのコミュニケーションがとれない
3位:多言語表示の少なさ・わかりにくさ
4位:公共交通の利用
5位:ゴミ箱の少なさ
6位:その他決済手段(モバイルペイメント等)
7位:クレジット/デビットカードの利用
8位:喫煙できる場所の少なさ・わかりにくさ
9位:両替
10位:鉄道の割引きっぷ


アンケートの結果、2位「施設等のスタッフとのコミュニケーションがとれない」と3位「多言語表示の少なさ・わかりにくさ」で、言語について困ったことを回答しています。

このアンケートから言語の壁で、外国人観光客が困っていることがわかります。


※参照元:訪日外国人が「日本で不便に思うこと」のランキング

インバウンド対応に音声ガイドを導入する4つのメリット

外国人観光客の満足度向上

音声ガイドの導入により、外国人観光客の日本での体験が向上する可能性が高まります。

外国人観光客は母国語で詳しい説明が得られるため、観光客は各施設で充実した観光を体験できます。

これは観光地や施設での満足度を高め、良い口コミが広がり、リピーターが増えることを期待させます。

商品や展示物や施設の魅力を伝えられる

音声ガイドは、展示物や施設の魅力を伝えるのに効果的なツールです。

文化や歴史に関する豊富な説明を提供することで、観光客は単に見るだけでなく、その背景や意味を深く理解することが可能になります。

特に、言語の障壁が体験を阻害しがちな美術館や神社、寺院などの場所において、音声ガイドは訪問者がその価値を深く理解する手助けとなります。

人件費の削減・属人化の解消

多言語対応音声ガイドを導入することで、外国語を話せるスタッフを配置する必要がなくなります。

これにより、人件費を削減し、人材不足の問題も軽減できます。

加えて、観光客は自分のペースで音声ガイドを活用しながら観光地を巡ることができ、顧客満足度の向上に寄与します。

施設内のルール周知が容易になる

音声ガイドを活用することにより、施設内のルールや注意事項を多言語で効果的に伝達できます。

例えば、「展示物に触れないでください」や「写真撮影禁止エリアです」といった重要なルールを伝えることが可能です。

これらの取り組みにより、施設の安全管理が強化され、訪問者に快適で安全な環境を提供できます。

音声ガイドを導入するべき施設

小売店(お土産・酒類・医薬品・化粧品・衣類など)

多くの外国人観光客が、日本の様々な小売店で土産物を購入することを旅行の目的の一つにしています。

特に食品・化粧品・医薬品など、商品についての情報が必要な品物がよく購入されます。

そのため、商品の説明や使用方法を正確に伝えることで、購買意欲を高めることが期待できます。

例えば、商品ラベルや商品棚に、商品説明の音声ガイドのQRコードを貼り付けて、QRコードを読み込むと各商品の特徴や使い方、注意事項を複数の言語で提供できます。

これにより、店員が対応できない言語を話す顧客にも対応可能です。

また、文化や習慣が異なる外国人観光客に対して適切な商品説明を行うことで、商品の魅力を十分に伝え、販売促進にも繋がります。

美術館・博物館

美術館や博物館は、その国の文化や歴史を知るための重要な施設です。

しかし、外国人観光客にとっては、言語の壁が原因で展示内容を完全に理解するのが難しいことがあります。

音声ガイドを利用することで、さまざまな言語で展示を説明することができ、全ての外国人観光客に貴重な体験を提供できます。

例えば、日本の美術館では、浮世絵や古墳時代の遺品の背景や意味を多言語で説明することが、訪問者の興味や理解を深める助けとなります。

加えて、音声ガイドは利用者が展示の流れに沿って自由に操作できるため、各人が自分のペースで館内を回ることが可能です。これにより、単なる観光から教育的な体験へと変わり、美術館や博物館が持つ新たな魅力を引き出すことができます。

神社・寺院

神社や寺院は、日本の文化を象徴する場所として、多くの外国人観光客にとって訪れる価値のある重要な場所です。

しかし、その歴史や儀式、神話など言語の壁のために完全に理解できないことが、多くの観光客にとって大きな障壁となっています。

音声ガイドを導入することで、神聖な場所での体験が格段に向上します。

例えば、参拝の正しい手順や神社の鳥居の意味、本堂の建築様式の特徴など、詳細な説明を多言語で提供することで外国人観光客も理解できるようになります。

さらに、音声ガイドによる解説は、訪問者にとって自由度の高い学びの機会を提供します。

参拝者は自分のペースで進むことができ、個々の興味や関心に基づいて情報を得ることができます。

神社や寺院を訪れる外国人観光客は、ただ美しい建築を眺めるだけでなく、その場所の精神的な意義や文化的な背景も深く理解することができます。

訪れた方が日本の伝統と文化を体験し、理解するための手段になります。

工場見学を行っている施設

工場見学は、製品がどのようにして作られるかの過程を知る絶好の機会です。

音声ガイドを導入することにより、言語の壁を乗り越えて、外国人観光客も工場の技術や歴史、製品に対する理解を深めることができます。

音声ガイドを利用することで、見学者は自分のペースで情報を得ながら、より充実した見学体験ができます。

また、安全上の注意や操作方法など、重要な情報の伝達にも役立ちます。

工場見学が可能な施設では、このように音声ガイドを活用することで、訪問者にとって、より価値ある時間を提供できます。

音声ガイドのナレーションはAITalk®

AITalk®とは、人間らしさ・豊かな音声を追求したAI音声合成ソフトです。

観光名所や美術館などの音声ガイド作成のナレーションに利用できるため、展示物や施設の魅力を伝える手段として活用されています。

また、日本語のみならず英語、中国語、韓国語など、最大64の言語にも対応しており、国内外の観光客に対応することが可能です。

AITalk®のメリットは、テキストの内容を変更するだけで新しいナレーションを生成できる点です。

音声のスピードや抑揚なども調整できるため、シチュエーションに合わせた音声に調整できます。

さらに、ナレーションの修正や言い回しの変更が頻繁に必要な場合でも、テキストのみを修正することで迅速に音声を更新でき、手間とコストの削減が期待できます。

ナレーターの手配も不要なため、同じ音質で音声ガイドの更新が簡単に行えます。

AITalk®のデモがありますので、ぜひ試してみてください。


参照元:AITalk® とは?

AITalk®音声ガイドの活用事例

多言語対応音声ガイドにおけるAITalk®の活用事例をご紹介します。

株式会社アドホックでは、GPS機能付きの観光用多言語音声ガイダンスシステムにAITalk®を導入しました。

このシステムは、観光バスや観光船に搭載され、GPSを利用して現在地を特定し、周囲の観光スポットや文化的背景について自動で案内します。

音声案内は、ほぼ全てAITalk®を使用しており、コメントの追加や修正、更新作業が容易になったという声を頂いております。

また、長時間のナレーション録音や外国語のナレータースケジュール調整といった課題もAITalk®の導入によりすべて解決されました。


株式会社アドホック様の活用事例を見る

まとめ

音声ガイドの導入は、外国人観光客の満足度を上げるために多くのメリットがあります。

音声ガイドを活用することで、言語の壁を乗り越え、訪問者が理解しやすい環境を整えましょう。


■音声ガイドを導入するメリット4つ

・外国人観光客の満足度向上:外国人観光客は母国語で正確な情報を受け取ることができるため、文化的な背景や展示物の意味をより深く理解することが可能になります。

・展示物や施設の魅力の効果的な伝達:音声ガイドを使用することで、展示物や施設の歴史や背景が詳しく伝えられ、その魅力を訪れる方に伝えることができます。

・多言語対応スタッフ:音声ガイドを導入することにより、さまざまな言語での案内が可能になるため、外国語を話せるスタッフの必要が減り、採用コストや人件費の削減が期待できます。

・施設内の注意喚起:音声ガイドを通じて、施設内のルールや注意事項を多言語で伝えることができ、訪問者にとっての安全と快適な環境を保つことができます。


■音声ガイドを導入するべき施設

・小売店:商品説明や使用方法を正確に伝えることが可能で、購買意欲の増加が期待できます。

・美術館・博物館:美術館や博物館では、展示物の歴史や背景を多言語で伝えることができ、歴史や文化の理解を深める手助けとなります。

・神社・寺院:神社や寺院では、宗教的な意味や歴史的背景を詳細に解説できるため、訪れる方にとって価値のある学びの場となります。

・工場見学を行う施設:工場見学では、工場の歴史や技術、製品についての理解や宣伝が効果的に行えます。


音声ガイドは外国人観光客の満足度を向上させる重要なツールです。

各施設が音声ガイドを導入することで、訪問者にとって忘れがたい体験を提供し、結果としてリピーターの増加や新規訪問者の獲得につながります。

外国人観光客におもてなしを提供し、言語の障壁を超える一歩として、音声ガイドの導入を検討してはいかがでしょうか。

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