動画教材の作り方と活用事例を解説

2024/01/22 / 社内業務効率化

昨今、会社や学校で動画教材を活用している事例が多く見られるようになりました。

以前から動画教材は広く活用されていましたが、新型コロナウイルス感染拡大が1つのきっかけとなり、さらに活用が一般的に普及しました。

ここでは、社内や学校内に動画教材の導入を検討している方に向け、動画教材の作り方のポイントや活用事例などをご紹介しています。

動画教材を作る時の重要なポイント

動画教材を作るには多くの専門的なステップを経る必要がありますが、それらステップのなかでも特に重要となるポイントが以下でご紹介する3点です。

動画教材の骨格となる部分として、常に以下のポイントを意識しながら動画教材作りを進めていきましょう。

誰に向けた教材なのか?ターゲットを明確にする

まず、作成する動画教材のターゲットを明らかにします。

大きく分ければ、社会人と学生が動画教材のターゲットになるでしょう。

社会人がターゲットの場合

社会人がターゲットの場合には、まず社内の人間が教育対象なのか、それとも社外の人間が教育対象なのかを明確にします。

仮に、社内の人間が対象ならば、新入社員が対象なのか、または既存社員が対象なのかも明らかにします。

既存社員が対象ならば、技術系の社員、営業系の社員、総務系の社員など、さらにターゲットを細分化していきましょう。

動画教材の対象を明確化・具体化することで、必要な説明や不必要な説明、使って良い専門用語や言い換えが必要な言葉など、動画の様々な方向性が見えてきます。

学生がターゲットの場合

学生がターゲットの場合には、大学生・高校生・中学生以下・受験生・資格取得を目指す学生など、教材が対象とする属性を明らかにします。

同時に、動画の教科やレベルなども考慮し、受講対象をより具体的に絞り込んでいきましょう。

社会人の場合と同様、誰に向けた動画教材なのかを明確にすることが、質の高い動画の方向性を左右します。

教材内容の流れ・形式は適切か?動画の構成を考える

動画教材のターゲットを明確化・具体化した後、教材内容の大きな企画を作り上げたら、動画の構成・流れ・台本などの形式面を検討します。

形式面については教材の内容により異なる部分も多々ありますが、どの教材においても共通して意識しておきたいポイントが、「1つの動画教材では1つのテーマのみを取り扱う」ということです。

書籍による教材ならば、大見出しや小見出しなどから必要箇所を効率的に見つけられますが、動画教材は基本的に「最初から最後まで」を視聴し続けることが前提となります。

そのため、1つの動画に複数のテーマを設定した場合、視聴者は効率的に必要な情報へたどり着けません。

たとえ1本の動画教材が数分程度の短い内容になったとしても、基本は「1本に1テーマ」と考えて動画を構成しましょう。

なお、動画構成のフェーズでは、動画に挿入する図表や資料映像、適切なタイミングでの適切なナレーションやテロップ、BGM等も決めておくと作成がスムーズになります。

分かりやすくまとめられているか?過不足なく編集する

動画の収録が終わったら、ターゲットが効率的に理解できるよう過不足なく動画を編集します。

最初に行うべきは、動画のカットです。一般に教育用の動画は1本が長編になる傾向があります。

視聴者の効率的な理解につなげるため、説明が重複している部分や冗長な部分、説明がなくても理解可能な部分については大胆にカットし、ポイントを絞り込んだ動画にまとめていきましょう。

ナレーションに合わせてテロップを入れる場合には、可能な限りテロップでの説明も端的にまとめます。

収録しただけで未編集の動画でも内容的には同じですが、編集を行うことで視聴者の理解は大きく変わります。

飽きさせず最後まで視聴させることも編集の目的です。

動画編集用のソフトは多々販売されていますが、もし動画教材の作成が初めてならば、コストは掛かるもののプロの業者に作成を依頼してもよいかもしれません。

プロの編集技術を見て、以後の自社編集に役立てていっても良いでしょう。

動画教材の主な活用事例

動画教材は、主にeラーニングと呼ばれる形式を通じて広く活用されています。

eラーニングとは、パソコンやタブレットなどの端末を使い、インターネットを通じた動画を取得して学ぶ方法のことです。

インターネットを経由して映像を視聴する点で、従来のDVD教材等と区別されます。

企業の研修や学校の授業などでは、eラーニングが一般的に導入されています。

企業の研修における活用事例

自社の商品・サービスに関する基礎知識を身につけるための研修、具体的な業務を提供する流れを習得するための研修、会社方針や業績などを全社で共有して士気を高める目的の研修など、企業では様々な目的でeラーニングを活用しています。

民間企業だけではなく、官公庁でも一般的にeラーニングによる研修が行われています。

学校の授業における活用事例

資格取得学校や塾・予備校、英会話教室などでは、早くからeラーニングを通じた授業が提供されています。

eラーニングを中心とした動画配信形式で業績を拡大し、全国的なフランチャイズ化にも成功した大手予備校もあるほどです。

なお、近年では公立・私立を問わず、多くの地域で小学校からeラーニングを積極的に導入。生徒一人ひとりにタブレットを貸与している学校も少なくありません。

動画教材にAITalk®のナレーションを活用した事例

動画教材には「音声による説明=ナレーション」を入れる必要がありますが、このナレーションに弊社(株式会社エーアイ)の音声合成システム「AITalk®」を活用しているアサヒ飲料株式会社があります。

アサヒ飲料株式会社では、コロナ禍で在宅勤務が進むなか、主に新メンバーへの研修教材として自社制作の動画を使用していました。

しかし、この動画制作を担当する社員も在宅勤務だったことから、ナレーションにおける読み間違いなど様々な修正作業に苦慮していたとのこと。

場合によっては一から録り直ししなければならないこともありました。

この非効率を解消する手段の1つとしてAITalk®を導入。

実際にナレーションで活用してみたところ、人の肉声によるナレーションで生じていた課題の全てが解消されたようです。

また、人が理解しやすい品質の良い音声に変換できる点で、導入の効果を感じて頂いています。

アサヒ飲料株式会社様の活用事例を見る

【まとめ】動画教材の作り方と活用方法

・新型コロナウイルスの影響で、動画教材の活用が一般的に普及し、企業や学校での導入が増えています。

・動画教材作成の重要なポイントは、ターゲットの明確化、教材内容の流れ・形式の適切さ、そして分かりやすさの確保です。

・eラーニング形式での動画教材活用が一般的で、企業研修や学校教育、公立・私立学校の授業などで広く利用されています。

・動画教材の作成や活用は、教育対象者の理解を深め、情報伝達を効率化するための重要な手段となっています。

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