電話対応を削減したい!効率化のメリットとおすすめのツールを解説

2024/01/22 / 社内業務効率化

あらゆる業界で人材不足の折、消費者等の電話対応に追われて本来業務に支障をきたしている現場もあるようです。

顧客満足度の観点から見れば、消費者の電話対応を大切にすることは基本中の基本ですが、電話対応に追われて本来のサービスがおろそかになっては本末転倒。

かえって消費者の不満を招きかねない恐れがあるため、何らかの対策が必要でしょう。

本記事では、多すぎる電話対応から生じるデメリット、人による電話対応を削減して生まれるメリット、電話対応業務を効率化するツールなどについてご紹介しています。

過剰な電話対応業務によって生まれる主なデメリット

過剰な電話対応業務が本来業務の圧迫につながっていることは、多くの方々が漠然とは実感しているでしょう。

改めて、過剰な電話対応業務から生まれる可能性がある主なデメリットを具体的に確認してみましょう。

業務効率が低下する

多くの方が実感していることと思いますが、本来業務中の多すぎる電話や急な電話は、業務効率を低下させる大きな要素。

電話対応に時間を割かれることだけではなく、作業の流れの中断によって集中力が途切れてしまうことも、業務効率を低下させる主要な要因となります。

電話を切り、改めて作業の続きに入ろうとしても、電話対応をする前の思考の流れを忘れているため業務スピードが低下。

同様の社員が部署内に複数名いれば、部署全体の生産性低下が深刻な問題になるでしょう。

受電漏れによる機会損失リスクがある

電話が多くかかってくる現場では、必ずしも全ての電話に出られるとは限りません。

人員的な問題やコスト的な問題もあることから、オフィス内に何本も電話回線を引くこともできないでしょう。

結果として、電話をかけているほうから見れば、「話し中のことが多い会社」という印象を抱かれるかもしれません。

これらの多くの電話対応のため、話し中で対応できなかった電話の中には、契約に関与する大事な電話がまぎれている可能性もあります。

電話対応の多い現場では、社員たちが気づいていない機会損失が多く潜在しているかもしれません。

顧客満足度が低下する

電話対応の多い会社に対し、取引先や消費者は次のような印象を抱くでしょう。

・いつも話し中で電話がつながらない

・自動音声や音楽が流れて長時間待たされる

・折り返しをお願いしても、なかなか折り返しがない

・担当者に伝言がきちんと伝わっていない

これらの不満・ストレスが取引先や消費者の中に蓄積していけば、当然ながら顧客満足度は低下するでしょう。

結果として、大切な既存顧客が類似商品・類似サービスを提供する会社へと流れてしまうかもしれません。

電話対応をする従業員のストレスが蓄積する

終日鳴り続ける電話への対応で本来業務が圧迫されると、社員は残業や休日出勤をせざるを得ない状況になり、仕事へのストレスが蓄積する可能性があります。

また、過剰な電話対応のために本来業務の質が低下すると、取引先や消費者からのクレームにもつながり、クレーム対応のためのストレスも蓄積するでしょう。

昨今では新型コロナをきっかけに在宅ワークも拡大してきましたが、在宅ワークを推奨している企業では、オフィスで仕事をしなければならない人員に電話対応が集中します。この不公平感もまた、社員のストレスにつながるでしょう。

電話対応が多いことが直接的・間接的な原因となり、社員のストレスが蓄積して労働意欲や帰属意識の低下を招く恐れがあります。

電話対応のためのコストがかさむ

取引先等からの電話にきちんと対応するためには、電話対応に時間を割く一定の人員を確保する必要があります。

人員を確保すれば、当然、人件費等のコストがかさむことを避けられません。

社内での電話対応に限界がある場合、外部のコールセンターサービスを利用する形になるかもしれませんが、その場合も外注費などのコストが掛かります。

電話対応による社員への圧迫とコストとのはざまで、現場マネージャーは頭を抱えることになるでしょう。

伝達ミスによるトラブルのリスクがある

多すぎる電話に終日対応していると、時に相手からの要件を誤解したり、相手からの要望が抜けてしまったりするミスも起こりえます。

その結果、担当者へ正しく情報が伝わらず、何らかのトラブルへ発展する可能性もあるでしょう。

電話対応業務を削減することで生まれる主なメリット

過剰な電話対応業務により、上でご紹介したような様々なデメリットが生じる可能性もあります。

逆に言えば、電話対応業務を削減することで、それらのデメリットは小さくなる可能性もあるということ。

とりわけ次の2点は、電話対応を減らすことで得られる大きなメリットになるのではないでしょうか。

顧客満足度の向上につながる

電話対応業務を削減することで得られる大きなメリットの1つが、顧客満足度の向上です。

電話対応業務が減って一人ひとりの顧客へ余裕を持って対応できれば、電話をかけてきた顧客の要望は、正確かつスムーズに担当者へ伝わるでしょう。

情報を伝えられた担当者も電話対応が少なければ、顧客の要望に沿った業務を迅速かつ的確に提供できるでしょう。

この良好な関係が長期的に維持され続ければ、顧客満足度は向上していくことでしょう。

社員のストレス軽減につながる

電話対応業務が削減されれば、社員は本来やるべき業務に集中して取り組めるようになるため、仕事のストレスが軽減します。

心身ともに健康的な状態で業務へ向かえることになるため、部署全体、会社全体の生産性も向上していくことでしょう。

気持ちに余裕が生まれることから、大きく業績に貢献する重要なアイディアが生まれるかもしれません。

電話対応業務を効率化する主なツール

現場の意思や努力で受電数を減らせない以上、電話対応業務を削減するには何らかの工夫が必要です。

基本的には、次にご紹介するツール等を用いて電話対応業務の削減を図ることになるでしょう。

チャットボット

チャットボットとは、チャット形式による自動応答ツールのこと。企業の公式HPを開いた際、「何かご用ですか?」などという文言とともにチャットが立ち上がります。

登場した会話画面にユーザーが質問事項を入力すれば、回答が可能な範囲でチャットボットが対応。

ここでユーザーの問い合わせが解消できれば、その分だけ人による電話対応業務が削減されます。

Webフォーム

Webフォームとは、公式HP等に設置している問い合わせ用のフォームのこと。

フォーム内にフリーライティングできるスペースも用意しておけば、フォームとメールとのやり取りだけで用件が完結する可能性もあります。

結果、電話対応業務の削減効果が期待できるでしょう。

FAQ

FAQとは、企業によく入る問い合わせに対して回答をまとめているコンテンツのこと。

FAQや「よくある質問」「Q&A」などのタイトルで同様のコンテンツがまとめられていることもあります。

FAQの内容を充実させ、キーワード検索機能等でユーザーを適切なFAQへ誘導できれば、電話対応業務の削減につながるでしょう。

チャットツール

業務中、特定の社員同士で電話連絡することの多い会社では、パソコンやスマートフォンなどのチャットツールで直接連絡し合えば、第三者に電話で取り次いでもらう必要もなくなるので業務が効率化します。

社内連絡は、なるべく電話ではなくチャットを使うようにしてみましょう。

ボイスボット

ボイスボットとは、チャットボットの音声版です。

チャットボットでは文字入力を行って、問い合わせをしますが、ボイスボットでは声で問い合わせをします。

声をAIが認識・分析し、合成音声によって適切な回答を提示する仕組みです。

近年のAI音声解析能力は非常に精度が高いため、一般的な内容の電話問い合わせであれば、多くの場合対応が可能。

今後、ますます電話対応業務の削減に貢献するツールとなるでしょう。

IVR

IVRとは、電話問い合わせに対する自動音声応答システムのこと。

自動音声の指示にしたがって該当する番号を押し、自動音声ガイダンスで問い合わせに対応したり、適切なオペレーターにつないで対応したりするシステムです。

電話対応業務の削減を目的にしたツールとしては、定番と言って良いでしょう。

なお、IVRの自動音声について、社員の声による録音音声を利用している会社も少なくありませんが、JCOM株式会社では弊社(株式会社エーアイ)の音声合成システム「AITalk®」による自動音声を導入しています。

AITalk®を導入した理由は、声の異なる複数人の社員の録音音声によるガイダンスに違和感があったこと、同じ担当者の声でも録音した日によりトーンが異なること、肉声の録音音声は聞き取りにくいとの意見を多く聞いたことなど。

AITalk®を導入した結果、高品質で統一感あるガイダンス音声が完成しました。

また、AITalk®導入前はお客様から「聞き取りづらい」という声がしばしばあったようですが、AITalk®導入後は「聞き取りづらい」という声もいただかなくなったようです。

JCOM株式会社様の活用事例を見る

【まとめ】電話対応業務の効率化:デメリットと解決策

・過剰な電話対応は業務効率の低下、機会損失リスク、顧客満足度の低下、従業員のストレス蓄積、コスト増加、伝達ミスのリスクを引き起こす可能性があります。

・電話対応業務を削減することで、顧客満足度の向上と社員のストレス軽減が期待できます。

・電話対応業務の効率化を図るツールとして、チャットボット、Webフォーム、FAQ、チャットツール、ボイスボット、IVRがあります。

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