電話の自動応答とは?電話自動応答システムの種類について解説

2023/11/20 / 社内業務効率化

電話対応は顧客満足度を左右する重要な業務ですが、あらゆる業界で人材不足が深刻化する中、かつてのように電話対応の要員を潤沢に配置することはできなくなりつつあります。

そのような事態の解決手段として、近年広く導入されているのが電話自動応答システムです。顧客満足度の低下を最小限に抑えつつ、社員を本来の業務に集中させられるシステムとして、多くの企業が採り入れています。

本記事では、電話自動応答システムの種類や導入メリット、電話自動応答システムに人工音声を用いている事例などをご紹介しています。

電話自動応答システムの概要と種類

電話自動応答システムとは、取引先やユーザーからかかってきた電話に対し、自動音声で対応するシステムを言います。電話自動応答システムの種類は、大きく分けて「IVR」「音声ガイダンス」「自動応答」の3種類があります。それぞれの概要や特徴を見てみましょう。

IVR

IVRとは、自動音声による番号プッシュで適切な振り分けを行うシステムのことです。「新規契約に関連する問い合わせの方は1を、既存の契約内容に関連する問い合わせの方は2を…」といった番号誘導が行われ、最終的には最適な担当部署へと電話がつながる仕組みです。番号プッシュの先に「よくある質問」の回答音声を用意しておけば、自動音声のみで顧客の問い合わせを解決させることも可能です。

音声ガイダンス

音声ガイダンスとは、受電に対して自動音声のみでアナウンスを流すシステムのことです。「本日の営業は午後6時で終了しました。用件のある方は、平日9時から午後6時までに改めてお電話ください」といった自動音声や、「只今電話が混みあっております。しばらくたってからおかけ直しください」といった自動音声が音声ガイダンスに該当します。

もちろん、電話をかけたほうは、音声ガイダンスのみで問題が解決するわけではありません。ただし、いつまでたっても話し中の状態に比べると、発信者のストレスや不安は軽減するでしょう。

自動応答

自動応答とは、AIが発信者の電話対応を行うシステムのことです。IVRや音声ガイダンスの場合、最終的には担当者が直接電話対応することになりますが、自動応答の場合には、基本的に人が関与せずAIが電話対応を完結させます。難度の高い商談などはできませんが、通常の問い合わせに対する一般的なレスポンスは概ね可能です。24時間365日、いつでも対応できる点もAI自動応答システムの特長となります。

電話自動応答システムを導入するメリット

電話自動応答システムを導入する主なメリットを見てみましょう。

業務効率化につながる

終日電話が鳴り続け、本来の業務どころではない現場もあります。そのような現場では、電話対応で作業が一時中断するため集中力の持続が難しく、生産性も低下するでしょう。電話の多いオフィスなどに自動応答システムが導入されれば、現場の大幅な業務効率化が期待できます。

機会損失リスクを低下させる

他の電話に出ていたため逃した受電の中には、見込み客などからの申し込みや契約に関連する電話があるかもしれません。電話自動応答システムの導入で漏れなく一次対応ができれば、折り返しが可能となるため機会損失リスクが低下します。

顧客満足度向上につながる

電話自動応答システムを導入することで、電話をかけた側の待たされる時間が減ります。また、その時点での取るべきアクションを知ることもできます(かけ直したほうが良いのか待てば良いのか、等)。電話に関連するストレスが軽減することで、顧客満足度の向上につながるでしょう。

IVRに人工音声ツールを利用した事例

問い合わせの電話に対するIVR用の音声として、当初は社内担当者の声を利用していたというJCOM株式会社。異なる声の社員が声を担当することも多く、収録する都度、音質やしゃべる速度に違いがあり、顧客から「聞き取りにくい」という声も上がっていました。

そこでJCOM株式会社は、株式会社エーアイの人工音声ツール「AITalk®」を導入。同じ声質と同じ速度でIVR音声が統一化されたことで、顧客からの「聞き取りにくい」という声は上がらなくなったとのことです。

JCOM株式会社様の活用事例を見る

【まとめ】電話自動応答システムの概要とメリット

  • 電話自動応答システムは、取引先やユーザーからの電話に自動音声で対応するシステムであり、IVR、音声ガイダンス、自動応答の3種類が存在します。
  • IVRは自動音声による番号プッシュで適切な振り分けを行い、音声ガイダンスは自動音声のみでアナウンスを流し、自動応答はAIが電話対応を行うシステムです。
  • 電話自動応答システムの導入により、業務効率化、機会損失リスクの低下、顧客満足度の向上などのメリットがあります。
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